2015-01-01から1年間の記事一覧

(謹告)拙稿「『共謀の射程』について」論文内リファーの訂正につきまして

訂正記事が続き恐縮です。 拙稿「『共謀の射程』について」法学会雑誌56巻1号(2015年)中、論文内のリファーが12頁ずつずれておりました。正しくは、以下の通りです。お詫びして訂正いたします。 注16 「後掲四一七頁」→「後掲四二九頁」 注44 「前掲四一七頁…

(謹告)拙著『ロースクール演習刑事訴訟法〔第2版〕』誤植訂正につきまして

ロースクール演習 刑事訴訟法 作者: 亀井源太郎 出版社/メーカー: 法学書院 発売日: 2014/03 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る このたび、拙著『ロースクール演習刑事訴訟法〔第2版〕』につき見直す機会があり、以下の通り、誤植を訂正し表記を…

立法か解釈か、あるいは、専門家の立ち位置――「憲法9条削除論を読んで考えた。 」補遺(その2)

井上達夫・9条削除論を契機として考えたことにつき、若干の補足(その2)です。 <a href="http://gk1024.hatenablog.com/entry/2015/08/26/201705" data-mce-href="http://gk1024.hatenablog.com/entry/2015/08/26/201…

刑法典と立法者意思――「憲法9条削除論を読んで考えた。 」補遺(その1)

昨日のエントリについて、Twitter上でご質問を頂きました。ご質問の趣旨は、法解釈における立法者意思の重み如何、ということであり、また、私がビールを呑みながらテレビを観ている間に、玉井克哉先生が丁寧に対応して下さいました(深謝)。 通常は、「特に…

越境メモ書き:憲法9条削除論を読んで考えた。

本エントリでは、井上達夫・憲法9条削除論を契機として考えたところをメモ書き的に記しておきます。 井上・9条削除論はくりかえし主張されており*1、私自身もいくつかの論稿に接しているところですが、直近の、かつ、ネット上で手軽に読めるものとしては、以…

解題:「『共謀の射程』について」

首都大学東京法学系の紀要である法学会雑誌の56巻1号(前田雅英教授退職記念号、川村栄一教授退職記念号)に、「『共謀の射程』について」と題する小稿を載せて頂きました。 「共謀の射程」という概念は、私の見るところ、最判平成6年12月6日刑集48巻8号509頁…

解題:「共謀共同正犯に関する覚書」

安廣文夫編著『裁判員裁判時代の刑事裁判』(2015年、成文堂)に、拙稿「共謀共同正犯に関する覚書」(433-448頁)が収録されました。 同書は、世話人の先生方によるあとがきにもあるように、安廣文夫先生古稀記念祝賀論文集としての性質を有するものですが、安…

歴史研究について

このエントリでは、法解釈論研究の一手法としての*1歴史研究について触れてみたいと思います。 解釈学者が行う歴史研究は、多くの場合、現代の・日本の解釈論上の問題を解決するために、過去の議論にその手がかりを求めようとする作業です。 私自身も、極め…

研究対象の変遷について(その2)

既にくりかえし記したように、私は、あれこれと浅く広く原稿を書いてきました。 前任校の環境も、このようなスタイルへと私を規定し、また、このようなスタイルを支えてくれました。 南大沢に所在する東京都立大学/首都大学東京の法学部/法学系は、もともと*…

研究対象の変遷について(その1)

先にも書きましたが、私は、あれこれと幅広い領域について、浅く広く原稿を書いてきました。同僚の山本龍彦先生から「境界の魔術師」*1との異名を頂きましたが、私の研究者としての個性を端的に言い当ててくださり、まことにありがたいことです*2。 &amp…

比較法研究について(その2)

先のエントリでは、私が比較法研究という手法を研究の中心に据えなかった理由/経緯を述べました。 <a href="http://gk1024.hatenablog.com/entry/2015/04/19/222423" data-mce…

比較法研究について(その1)

私自身は、比較法研究を熱心にしてきたとは、到底言えません。また、比較法という研究の手法については、長らく懐疑的でもありました。にもかかわらず、近年では、比較法研究の重要性を痛感することが少なくありません。 各方面からお叱りを頂戴しそうですが…

「ご専門は?」

研究者である以上当然ですが、「ご専門はなんですか?」と問われることがしばしばあります。 しかし、この問いは、私を戸惑わせるものです。 思えば、大学院以来約20年、とりわけ就職後の15年ほど、あれこれと幅広いテーマについて原稿を書いてきました。 ご…

前口上

このブログでは、刑事法学の研究および教育を巡って、私が考えていることを記すつもりです。私自身、研究者としても教育者としても発展途上ですが、40代も半ばを迎え、また、職業人としてのキャリアも15年になるため、一度、とりわけ方法論について考えてい…